看病疲れで限界…自分も感染しているのに止まれない夜|授乳中ワンオペ母の体験談

子育てケア

看病疲れでは足りない夜がある

子どもが体調を崩したとき、「看病疲れ」という言葉でまとめられることが多いです。

でも私は、何度も思いました。

看病疲れなんて、そんな軽い言葉では足りない夜がある。

それは、自分も感染しているのに、看病を止められない夜です。

体が熱い。

頭が割れるように痛い。

吐き気がある。

眠くて意識が落ちそうになる。

それでも、横になれない。

授乳は待ってくれない。

嘔吐も待ってくれない。

咳き込みも待ってくれない。

あの夜の感情は「疲れ」ではありませんでした。

絶望でした。

自分も感染しているのに止まれないという絶望

私は4人きょうだいを育てています。

その中で、自分も感染しながら看病をした夜を2度経験しました。

・1人目が1歳でインフルエンザ

・4人目が1歳で胃腸炎

どちらも授乳中。

夜間授乳は2回ほど。

体調が悪い中での夜間対応は、想像以上に過酷です。

一番つらかったのは、「すぐに対応できない自分」がいることでした。

咳き込む音がしても、体が一瞬動かない。

嘔吐の気配を感じても、立ち上がるのが遅れる。

その一瞬が、精神的に強烈でした。

私は看護師です。

本来なら冷静に確認できるはずの状況でも、睡眠不足と脱水で頭が回らない。

「もし対応が遅れたらどうしよう」

焦りと罪悪感が、じわじわと押し寄せます。

そして何度も心の中で思いました。

誰かに代わってほしい。

1人目が1歳でインフルエンザになった夜

インフルエンザ

1人目が1歳でインフルエンザにかかったとき、私は母としてもまだ経験が浅く、不安が強い時期でした。

高熱でぐったりする1歳児。

普段と違う泣き方。

夜になるとさらに不安が増します。

そして私は、その時すでに発熱していました。

寒気で震えながら抱っこする。

汗をかいた体を拭く。

水分を少しずつ飲ませる。

夜間授乳は2回。

授乳中、私は目を開けているのがやっとでした。

布団に戻るたびに、

「また起きられるだろうか」と本気で考えました。

恐怖が強かったのは、このときです。

私が倒れたらどうなる?

その問いが、夜通し頭から離れませんでした。

4人目が1歳で胃腸炎になった夜

胃腸炎

2度目の絶望は、4人目が1歳で胃腸炎になったときでした。

このときの私は、すでに何度も感染症対応を経験していました。

きょうだいが順番に体調を崩すことも、嘔吐処理の流れも、頭では分かっている。

でも、分かっていてもきついものはきつい。

4人目が突然嘔吐。

着替え、布団交換、床の消毒、洗濯機を回す。

落ち着いたと思ったら、また嘔吐。

その間、私は自分も吐き気をこらえていました。

立ち上がるとふらつく。

頭が重く、目の奥が痛い。

それでも夜間授乳は2回。

授乳しながら、私は心の中でつぶやきました。

「もう無理かもしれない」

1人目のときは“恐怖”でした。

でも4人目のときは違いました。

慣れたはずなのに、体がついてこない。

経験があっても、体力がなければ意味がない。

このとき私が感じたのは、深い絶望でした。

午前3時の部屋で感じた「逃げ場のなさ」

夜中の3時。

家の中は暗く、静かで、暖房の音だけが響いていました。

昼間ならまだ動ける。

誰かに相談できる。

気を紛らわせることもできる。

でも夜中は違います。

孤独が濃くなる。

「私しかいない」

この感覚が、じわじわと心を締めつけます。

そして私は思いました。

誰かに代わってほしい。

でも、代わってくれる人はいない。

止まれない。

休めない。

逃げられない。

この“逃げ場のなさ”が、絶望の正体でした。

授乳中に体調不良で看病する母体の負担

授乳中の体は、想像以上に消耗しています。

・水分が奪われる

・カロリーを消費する

・慢性的な睡眠不足

そこに感染症が重なると、

・脱水

・頭痛

・吐き気

・強い眠気

・判断力の低下

が起こりやすくなります。

私は、頭痛と吐き気、強い眠気がありました。

一番つらかったのは、子どもの症状に即座に反応できないこと。

咳き込みの音がしても、一瞬遅れる。

嘔吐の気配に、すぐ立てない。

看護師としてはありえないと感じるほど、体が動きませんでした。

その事実が、精神的に大きな負担でした。

ワンオペ看病で親が倒れそうになる理由

ワンオペ看病は、構造的に限界を生みやすい状況です。

・睡眠不足

・判断の連続

・緊張状態の持続

・家事の並行

さらに、きょうだいがいると感染が重なります。

1人が落ち着いた頃に、次の子が発症する。

終わりが見えない。

「私がやるしかない」という責任感が、休む選択肢を消します。

その結果、親が倒れそうになる。

これは弱さではありません。

構造の問題です。

看護師でも限界になるのはなぜか

私は看護師です。

呼吸、意識、水分状態。

確認すべきポイントは分かっています。

それでも限界になりました。

なぜなら、人間だからです。

睡眠不足が続けば、

・注意力低下

・判断力低下

・感情の不安定

は必ず起こります。

医療者でも、母でも、同じです。

知識はあっても、体力は無限ではない。

それを痛感した夜でした。

絶望の正体は「代われないこと」

あの夜、私が感じていた絶望の正体は何だったのか。

後から振り返ってみると、それは症状の重さではありませんでした。

高熱でも、嘔吐でもない。

代われないこと。

それが一番きつかった。

もし、1時間でもいいから眠れる人がいたら。

もし、夜間の1回だけでも代わってくれる人がいたら。

もし、「少し横になって」と言ってくれる人がいたら。

でも現実は、ワンオペ。

私は心の中で何度も言いました。

「誰かに代わってほしい」

でも同時に、

「私がやるしかない」

とも思っていました。

この相反する感情が、絶望を生みます。

きょうだいがいる看病はなぜ終わらないのか

4人きょうだいの看病は、「単発」では終わりません。

1人目が回復しかけた頃に、2人目が発熱する。

2人目が落ち着いた頃に、3人目が咳き込む。

感染が“重なる”ことが一番つらいのです。

特にきついのは、「少し落ち着いた」と思った瞬間に崩れること。

やっと寝られるかもしれない。

やっと一息つけるかもしれない。

そう思った直後に、嘔吐の音がする。

その瞬間、体より先に心が折れます。

きょうだいがいる家庭の看病は、

体力よりも“回復の見通しが立たないこと”が消耗を大きくします。

私が一番つらかった具体的な瞬間

一番つらかった瞬間は、

嘔吐処理を終えて、手を洗って、

壁にもたれかかったときでした。

立っていられない。

目を閉じたらそのまま倒れそう。

でも、横になる勇気がない。

「また吐いたらどうしよう」

体よりも、頭の中の緊張が止まりませんでした。

そして、次の瞬間に聞こえる小さな咳き込み。

その音で、また体を起こす。

この繰り返しが、絶望を作っていました。

親が感染しているときに本当に怖いこと

子どもの症状も怖いのですが

本当に怖いのは、

親の判断力が落ちることです。

・水分量の把握が曖昧になる

・時間感覚がずれる

・確認の精度が下がる

私は看護師ですが、それでも感じました。

「いまの確認、正確だった?」

その自信の揺らぎが、さらに不安を増幅させます。

だからこそ私は、確認項目を絞りました。

呼吸。

意識。

水分。

これだけは見る。

それ以外は見ないわけではない。

けど体調不良の時に考えすぎない、悩まない

そう決めました。

“強い母”でいようとするほど崩れる

私はずっと思っていました。

母なんだから、やれるはず。

看護師なんだから、冷静でいなければ。

でもその思考が、自分を追い詰めていました。

「大丈夫」と言い聞かせるたびに、

体はどんどんきつくなる。

強くいようとするほど、崩れやすくなる。

あの夜、私はやっと認めました。

無理なものは無理。

誰かに代わってほしいと思ってもいい。

翌朝どうなったか

夜を越えると、意外と朝は静かでした。

子どもは少し落ち着き、

私はふらつきながらキッチンに立つ。

達成感ではありません。

ただ、「まだ立っている」という感覚。

それだけで十分でした。

その経験が、今の私の基準を作っています。

回復させることより、

倒れないこと。

完璧より、継続。

看病が長期化するときの心の守り方

看病が数日続くとき、

私は次の3つだけを意識します。

・1日単位で考える

・回復を焦らない

・SNSを見ない

他の家庭と比べない。

「まだ治らない」と焦らない。

今日を越えることだけに集中する。

今まさに限界を感じている人へ

もし今、

自分も感染しているのに看病しているなら。

授乳中で体がつらいなら。

ワンオペで夜を越えているなら。

あなたは弱くありません。

その状況が過酷なのです。

水を飲んでください。

深呼吸を3回。

そして、最低ラインだけ守る。

それで十分です。

看病疲れで限界を感じたときの最低ライン

あの夜を越えたあと、私は決めました。

完璧な看病は目指さない。

最低ラインだけ守る。

私が決めた最低ラインは4つです。

① 授乳しながら自分も横になる

② 3時間ごとに自分も水分をとる

③ 家事は完全停止

④ 確認は「呼吸・意識・水分」だけに絞る

これ以上はやらない。

症状をすべてコントロールしようとしない。

回復させることを目標にしない。

今日を越えることだけを目標にする。

それだけで、精神的な負担が少し軽くなりました。

家庭内感染を防ぐために私が徹底したこと

感染対策は、できる範囲で行いました。

・嘔吐処理時は手袋・マスク

・処理後はすぐ手洗い

・タオル共有しない

・トイレやドアノブの消毒

・換気

それでも、うつるときはうつります。

だからこそ、親の水分と休息が重要です。

「うつさないこと」よりも、

「倒れないこと」を優先する。

これが私の現実的な考えです。

 

よくある質問(Q&A)

Q. 親もインフルエンザに感染した場合、授乳は続けていい?

基本的に、母乳を通して直接感染する可能性は低いとされています。ただし母体の体力消耗は大きいため、水分補給と休息が不可欠です。

Q. 胃腸炎は母親にも高確率でうつる?

家庭内では感染リスクは高くなります。嘔吐物処理時の手袋・マスク・換気は重要です。

Q. 親が限界のときの受診目安は?

・呼吸が荒い

・意識がぼんやりしている

・水分がとれない

この3つが確認ポイントになります。

あの夜が教えてくれたこと

あの夜を越えて分かったことがあります。

親が倒れないことが、最大のケアだということ。

子どもの回復は医療が助けてくれる。

でも家庭の安定は、親の体力で保たれています。

私はもう、「全部完璧にやる」ことをやめました。

確認する。

最低限守る。

それで十分。

あの夜を越えられたなら、次の夜も越えられる。

そう思えるようになったことが、私にとって一番の変化でした。

この記事を読んでいるあなたへ

もし今、

・自分も感染している

・眠れていない

・泣きながら看病している

そんな夜を過ごしているなら。

あなたは弱くありません。

その絶望は、当然です。

まずは水を飲んでください。

横になれるなら、5分でも横になってください。

 

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迷ったときに戻ってくるためのハブ記事です。

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【筆者:まみ】|くらしのケアノート

「家庭の困りごとにそっと寄り添う、くらしのケア図書館」をコンセプトに、
おうちでできるやさしいケアと、暮らしをラクにする知恵を発信しています。

正看護師として10年以上勤務。
脳外科病棟を中心に、ICU(集中治療室)との兼任を含む高度急性期医療から、
消化器科(一般病棟/がん専門病棟)、結核などの指定感染症管理まで幅広く経験しました。

その後、デイサービスにて介護・リハビリ領域の看護にも携わり、
生活期の視点からのケアや家族支援を実践しています。

1000km単位の転勤を2度経験した4児のワンオペ母。
30分以内で作れる時短料理と、無理しない家庭運営が得意です。

▼Instagram:@kurashi_care(準備中)
▼BOOTH:PDFテンプレ販売予定

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